今週は米国がイランの「ソレイマニ氏」殺害で始まり、イラン報復から、ネットでは第三次世界世界大戦だぁー
と煽りまくる一部の連中がいましたが。終わってみれば急回復の好調な市場となっています。
ここ数年、米国株の好調から
やっぱり米国株一本で問題ない。
まだ日本株に投資をしているの?
という日本株ディスり・自虐まくられている日本の市場ですが、
本当でしょうか?
この10年の世界のマーケットを見ると意外な一面が見えるので紹介します。
この10年の市場は二分していた?
米国株の好調さを見ると世界の株式市場は全て大幅上昇をしているように感じますが実は違います。
リーマンショック後の2010年代の10年は好調な市場と不調な市場に二分されていたことに気付きます。
主要な世界市場の1年と10年の平均リターン
先進国と新興国のリターン
地域 | 1年のリターン | 10年の平均リターン |
---|---|---|
先進国 | 21.7 | 7.0 |
新興国 | 14.8 | 1.0 |
この10年のリターンを見ると先進国が好調で新興国は不調でした。新興国に限って言えばこの10年ほとんど市場は成長をしていないことになります。
新興国市場投資家にとっては正に失われた10年
好調な市場と不調な市場
次にこの10年間好調だった市場とあまりよくなかった市場を比べてみます。
好調だった市場
地域 | 直近1年のリターン | 10年の平均リターン |
---|---|---|
米国 | 21.3 | 10.6 |
日本 | 16.5 | 8.2 |
ドイツ | 23.9 | 8.4 |
インド | 14.9 | 9.0 |
タイ | -0.6 | 7.9 |
インドネシア | 0.1 | 9.2 |
フィリピン | -2.4 | 9.6 |
ベトナム | 7.3 | 6.4 |
先進国ではやはり米国の好調な10年でした。過去1年でも20%、10年の平均でも10%と先進国平均の7%のリターン超える大変好調な10年でした。
しかし次をみていただけると分かると思いますが・・・・
日本もこの10年の株式市場のリターンは決して悪くなかった。
10年の平均リターンが8%と先進国の平均を上回っています。
正に復活の10年だった年です。
よく米国株投資家が感覚的に日本の株式はリターンも低く投資に値しないという人がいますが、この10年日本株に投資をした人は決して悪くないリターンを手にしたことになります。
新興国は主にアジアのリターンを紹介してますが、インドがこの10年安定的にリターンを上げています。巨象復活の10年です。東南アジアはこの1年はあまりよくないですがこの10年のリターンはとても良いリターンでした。
不調だった市場
地域 | 直近1年のリターン | 10年の平均リターン |
---|---|---|
英国 | 10.0 | 3.2 |
オーストラリア | 20.6 | 3.6 |
中国 | 21.3 | -0.4% |
香港 | 8.2 | 2.5 |
台湾 | 23.3 | 3.8 |
シンガポール | 2.9 | 1.1 |
マレーシア | -4.6 | 2.1 |
韓国 | 6.3 | 2.6 |
次にリターンの悪かった市場ですが、先進国では英国とオーストラリアがあまりよくありません。
直近の1年のリターンは良いのですが、10年平均は3%台と先進国平均の半分のリターンです。
オーストラリアは一見、好調に感じる人も多かったでしょうが、この10年は決してい良いリターンではありませんでした。
そして新興国です。
最もダメな市場は・・・
そうです。
中国です。
中国はこの10年の平均リターンはマイナス、つまり中国株に投資をしてたらマイナスになったことになります。米国と経済覇権を争っているように世の中は言ってますが、株式市場は正に失われた10年です。
新興国停滞の最大の要因は中国だったのです。
それ以外にリターンのよくなかった市場には特徴があります。
台湾・香港・シンガポール・マレーシアと中華圏の影響の強い国は押し並べて平均リターンは低かったです。
それでも新興国の平均リターンよりは高いが・・・・
香港は実はデモが行われている今の方がリターンが悪くないと予想外の展開となっています。
これは意外というか、だから投資は難しいと言わせる展開ですね。
つまりこの10年の特徴は
米国を中心に先進国の復活と中華圏の停滞でした。
2020年代、次の10年はどうなるか?
それでは次の10年はどうなるのでしょうか?
やはり次の10年も米国株が最もリターンの高い市場になるのでしょうか?
しかし2000年代の10年は先進国受難な時代で新興国のリターンがとても良かった時代です。
この時は誰も米国株に投資を使用など考えていませんでした。中国・BRICsに投資をしなければ投資家にあらず、そんな時代でした。
アマゾンで2000年代の海外投資本を検索するとアジア株や中国株投資本が出てきて米国株投資本はほとんどヒットしません。
アマゾンで過去の投資本を検索すると面白いように逆指数感があります(笑)
リターンの良い米国株かリターンの悪かった中国株か?
個人的には中華圏の株式のリターンは今後良くなるのではないかと考えています。
それは台湾株がここ数年大変好調なこと。指数的に中国を初め割安感があるなどです。
しかし、どっちに転ぶかわからないので、米国・新興国・日本に均等に投資をしていきます。
先進国・新興国両方持てば問題なし。
予想に反して好調な日本
実はこの10年の株式のリターンは大変好調でした。
株式だけでなくJRIETも大変好調。
地域 | 直近の1年のリターン | 10年の平均リターン |
---|---|---|
世界 | 15.1 | 6.0 |
米国 | 16.9 | 7.7 |
日本 | 19.0 | 9.0 |
アジア | 13.7 | 5.0 |
豪州 | 16.7 | 6.0 |
REITなどは米国を上回るリターンを上げてました。少子高齢化の日本の不動産がこれほどまでにリターンを上げるなど誰が予想をしたでしょうか?
ダメな市場ほど予想が外れた時のリターンは高いものです。
つまり日本株は期待リターンが低かった為に、実際のリターンが高かったのだと思います。
日本株は投資に値しないと言っている人はチャンスを逃していたことになりますね。
次の10年については
どこの市場のリターンが高いのか予想はできないのですが、新興市場にリターンが今後も低くあり続けるのか疑問があります。
過去には米国より新興国市場の方がリターンが良かった時代がある。
人は良い物だけに投資をしたがる傾向がある。
そう考えると分散投資の一貫としてでも新興国株市場にはしっかり投資をした方がいいのかなと思っています。
私は天邪鬼なので中華圏市場の割合をもうちょっと増やそうかなと考えています。
今回は世界の市場のリターンにはばらつきがあり、良い市場悪い市場があった。日本の市場は予想よりずっと良かったことなどについてブログに書きました。
それでは。