2024/11/06
インデックス投資家界でも意見が割れる米国株式インデックスのみ積み立てる米国インデックス派と米国市場以外にも満遍なく投資をする世界分散投資派。
個人的には世界分散投資派ですが、その超シンプルな理由を説明したいと思います。
あなたは米国一点派、それとも世界分散投資派?
それではどうぞ。
なぜ世界分散投資が合理的かシンプルな理由
米国投資家の意見
米国投資家の多くの意見にあるのが、米国市場は最も競争が激しくてイノベーションも高く人口も先進国の中で右肩上がりで増える。だから他の市場よりリターンが高いのだから米国市場だけに投資をしていればいいと意見があります。
私は米国が他の先進国より素晴らしい企業やイノベーションを多く出すだろうと言う意見に異論はありません。
今後も成長していくのも同意見です。
ただし、他の市場より高いリターンを上げるかどうかについては異論があります。
私個人的な考えで
最終的には市場はどこも大体同じリターンになるだろう
と言う考え方を持っています。
そのシンプルな理由を説明します。
米国市場のリターンが他の市場をずっと上回ったら・・・
ここで仮定のシミュレーションをします。
米国市場が他の市場を100年間上回り続けたと仮定すると市場シェアがどうなるか簡単なシミュレーションをしてみます。
まずは米国市場と米国以外の市場が50:50とします。
シンプルに半分ずつですね。
それでは、ここから世界市場の株式のリターンが年平均5%で100年間成長したとします。
米国市場は1%ずっと高くて6%成長を100年続けたとします。
100年後の世界株のシェアはどうなっているでしょうか?
米国株6%・世界株5%で成長した時の100年後
米国市場が米国以外の世界の株式市場のリターンを1%高いだけで100年後のシェアは72%となっています。
更に米国市場が2%高かったらどうなるでしょうか?
米国株7%・世界株5%で成長した時の100年後
2%高いだけでシェアが85%となっています。たった2%の差が100年続くともう世界は米国だらけです。
それでは最後に+3%高かったらどうなるでしょうか?
米国株8%・世界株5%で成長した時の100年後
リターンが3%高い状態が100年続くと世界の株式市場はもう米国だけ(笑)
つまり
特定の市場のリターンが1%〜3%高いだけで世界市場に占めるシェアが圧倒的になります。
米国株式市場のリターンが他の市場よりリターンが高いと考えている人は具体的にどのくらい高いと予想しているのでしょうか?
近年の米国市場のシェア
架空のシミュレーションの話でしたが、今回は実際のシェアの話をしましょう。
出所は
myindexさんのデータを活用させていただきました。
2021年12月の世界株のシェア
米国株のシェアが60%となっています。
それでは12年前の米国株の世界シェアです。
2009年9月の世界シェア
米国株は40%です。
ほら見ろ!!!やっぱり米国株のリターンが高いじゃないか!!米国株だけ投資をしていればいい
そう考る方も多いと思いますが・・・・
たった12年でシェアが40%から60%へ増えました。具体的にどのくらいリターンを上回ったのか分かりますか?
年利7%
米国市場は米国以外の世界株よりおよそ年7%リターンが高かったのです。
米国株以外が年5%なら米国株は年12%だったことになります。
このリターン差が続くと考える方は最初のシミュレーションをもう一度見てください。
ちなみになぜかプチパズっているじっちゃまに関するツイート。
若い人は知らないと思うけどじっちゃまは昔踏み上げ太郎というペンネームでリーマン直前に新興国株を押していてその後大暴落→ブログ大炎上→逃亡をしてましたね。だから何って話ですがw https://t.co/xD3T9HyR35
— cub (@cub_nomad) February 6, 2022
じっちゃまが踏み上げ太郎というペンネームで新興国市場を押していた時期が世界株の市場が60%を占めていた時期でした。
そんなじっちゃまが今は米国株を押しています・・・シェア60%と偶然の一致(笑)
市場の平均への回帰
これは著名な学者チャールスエリス氏なども言っていることですが、市場には平均への回帰があると言われています。
つまり高すぎたものは下がり、下がりすぎたものは上がる。
特定の市場が極端に高い時があっても、いずれ平均の回帰が起こり調整が起こる。
投資家ならみんな知っている複利の力が実は特定市場だけリターンが高くなると世界のほとんどを占めてしまうという自己矛盾が起こってしまいます。
最終的にはどこの市場のリターンも大体同じになっていくものです。
今まで高すぎた米国市場のリターンが低くなり世界の株式市場のリターンが上回ることで調整が起こるでしょう。
これが私が世界分散投資をお奨めするシンプル理由です。
でもやっぱり米国株のリターンが高いかも
ただ、やっぱり50年・100年単位で見ると米国株のリターンが高い可能性もあります。
その最大の理由が・・・・
国家破綻
最終的にどの市場も大体同じリターンに落ち着くはずですが、例外があります。
国家は割と頻繁に破綻する。
これが起こると株式のリターンは大幅に下がり、債券市場は壊れてしまう。
新興国などは頻繁に破綻してしまうので市場の継続性がありません。
日本だってこの100年間で一度国家破綻をしています。
国家が破綻してしまうと市場が継続できないのでこのリスクを入れるとやっぱり米国市場のリターンは長期的に高いかもしれません。
米国は200年間破綻しないで継続できた実績があります。
やっぱり米国だけでいいの?
まとめ
今回は私がなぜ、米国株式のみではなく世界株式に分散投資をするかシンプルな理由を書きました。
米国市場が今後も世界株の中心であることには変わりがないと思いますが、リーマンショック後の米国市場のリターンは歴史的に見ても良すぎますね。
確かにGAFAなどの世界的な企業が短期間に誕生した特殊性があっても、このリターンが今後も続くのはちょっと無理あるんじゃないかなと思っています。
10年単位だと結構リターンが違うと思いますが最終的には米国一点投資も世界分散投資もそんなに変わらないと思うのでガチホできるなら好きにすればいいと思いますが・・・
最終的には継続力が一番大切なんですけどね。
それでは、
コメント
こんにちわ。
私は株式インデックスを始めて日が浅いですが、
世界株式にすることで、自然な時価総額の変化にまかせた
投資ができるのではと思っています。
米国株を買う際も、割安に放置されているバリュー株の
インデックスを多めに入れるようにしていく方が良いかな
と思い始めるようになりました。
結局、実力以上に上がりすぎた株は未来を先取りしているので
いずれ、修正されるのではないかと考えています。
海外の個別株はほとんど持ってませんが、たばこ株、欲しくなりました。笑
by かず 2022年2月8日 15:46
私も同じような考えです。
ゆえに世界分散投資の方がいいかなと考えています。
コメントありがとうございます。
by cub 2022年2月8日 20:25