2024/11/06
現在、規制が入り株価の調整が入っている中国ネット企業。
次の批判の対象としてネットゲームがターゲットになっています。
ネットゲームは現代のアヘン
そんな中、中国人なら誰でも知っているけど世界は全く知らない産業に白酒(パイジョウ)企業群があります。
この白酒企業バブルの崩壊が見えてきているので今回紹介したいと思います。
それではどうぞ
白酒は中国おっさんのアヘン
ネットゲームが現在共産党に叩かれてテンセントをはじめとする中国の巨大ネット企業の株価が冴えません。
中国市場全体の大幅な調整にはまだなっていませんが、中国市場で大きなシェアのある白酒株価も調整に入ってきています。
巨大企業「白酒」とは
白酒と聞いて日本人のほとんどはピンとこないかもしれませんが、中国では巨大なマーケットとなっています。
台湾では中国語で白酒というと白ワインを指すことが多いですが、中国ではアルコール度数が50°以上ある中国発祥の蒸留酒である白酒を指すことが多いです。(もちろん白酒は中国でも白ワインの意味があります)
ワインのように年代によって値段が大きく上昇して骨董品のように売買されています。
中国の街中には白酒専門に買い取る業者が結構あります。
Amazonでも購入が可能です。
500ml・ペットボトル一本ほどの量で2万円や5万円と結構な値段がします。
中国人のおっさんはこれをありがたがって飲むようです。
中国最大の時価総額
中国で最も時価総額の大きな企業はテンセントと思われますが、テンセントは香港とナスダックスに上場されていて中国本土には上昇されていません。
中国市場に上場しれている企業で最も時価総額の大きな企業が上海市場に上場されている白酒メーカー「貴州茅台酒」
貴州マオタイ酒です。
時価総額は現在およそ2兆1000億人民元・・日本円で36兆円ほどとなります。
日本最大の時価総額の企業がトヨタで27兆円ほどいかに大きな会社であるかわかります。
ちなみに、世界で一番時価総額の大きな飲料水メーカーがコカコーラでおよそ26兆円です。
つまり貴州茅台酒がアルコール・飲料水メーカーで世界一時価総額の大きな会社となります。
上海株式市の時価総額トップ10
上海市場で一番時価総額の大きな貴州茅台酒。一社で5%近くあり他社を圧倒的に引き離す大きな時価総額があります。
また深圳市場第二にある企業が同様に白酒メーカーの五糧液(ごりょうえき)
こちらの時価総額も15兆円近くあります。中国では10番目に時価総額の大きな会社となります。
そんな巨大企業である中国白酒企業ですがネット企業と同様に値下がりが始まっています。
(これ以外にも沢山の白酒メーカーが上場されています。)
他の国では見られない、中国ならではの一つの業界・産業となっています。
白酒メーカーの株価
貴州茅台酒
五糧液
貴州茅台酒は今年の2月に株価2600人民元・時価総額55兆円ほどありましたが、今は1700人民元を割る水準まで急激に落ちています。
チャートもバブル崩壊の前兆のような下がり方です。
中国のおっさんのアヘンである白酒
白酒はアルコール度数が50°以上ある大変強いお酒で中国の飲み会などでよく出されます。
ウイスキーのように薄めることなく一気に飲むので酒の弱い私のような人間にとっては苦手な飲みのもです。
また中国ではワインのような骨董品として売買されるので投資目的として購入する人も多いです。
そのため企業としては利益率の高い大変美味しい業界となっています。
利益率が50%近くある高収益企業です。
しかし中国人以外にはほとんど知られていない。
中国独特な男社会、おっさん社会の嗜好品として若い人には敬遠されている。
などタバコ業界に似たような依存症や問題点があります。
アルコール度数の高い飲み物は若い人や女性に敬遠されやすいのも世界的共通点ですね。
個人的には高すぎる
個人的には前にも言っていましたが中国の白酒メーカーの株価は高すぎますね。
今でも高いと思います。
私なら今の3本の一から4分の一以下にならないと投資対象にならないですね。
ここ一年二年の急騰がハゲ落ちて初めて投資を検討してもいいかもというくらいです。
中国では現在はあまり問題になっていないようですが、若者へのネットゲーム批判をするなら、おっさんへの白酒依存批判が出てきてもおかしくないくらい加熱していると思います。
中国の株式市場といえばハイテク・ネット企業を注目する人が多いですが、中国内需株として白酒も注目すると中国のマーケットが少しわかるかなと考えています。
実はハイテクやネット企業のような最先端企業は一部で大部分が国営企業や内需企業ばかりであるとわかると思います。
そんな中国の代表的な企業が貴州茅台酒などの白酒メーカーなのです。
白酒企業は中国バブル指数として参考にすると良いと思います。
今回は中国の白酒バブル崩壊間近についての記事でした。
それでは。