
11月3日に名古屋へやってきて10日あまり経ちました。明日東京へ行き数日過ごして香港へ行きます。
今回日本へ戻ったのは7ヶ月ぶりですが、日本と台湾の日用品などの価格はあまり変わらないと感じました。
日本が圧倒的に高いのは間違いなく交通費ですね。
名古屋から東京へ行く新幹線代がひかりでおよそ11,000円、一番安い「ぷらっとこだま」で8,300円。
ちなみに今回LCCで行く成田から香港が片道およそ5,500円、マカオから台中がおよそ5,000円です。
移動さえしなければ、台湾も日本の名古屋もそれほど生活コストが変わらないような気がします。
その原因の一つが為替です。
現在円ドルが113円ほど、このところずっと100円を切るような円高がありません。
このままずっと円安が続くような雰囲気ですが、いくつか気になるマーケット情報が出ているので紹介したいと思います。
米国と国債の金利差が広がりつつある。
これは米国とアジアの10年国債の金利です。
国 | 10年国債利回り | 株式利回り |
日本 | 0.03% | 1.95% |
台湾 | 1.018% | 3.86% |
香港 | 1.763% | 2.56% |
シンガポール | 2.127% | 3.43% |
タイ | 2.298% | 2.99% |
米国 | 2.342% | 1.94% |
韓国 | 2.540% | 1.67% |
中国 | 4.00% | 2.26% |
マレーシア | 4.083% | 3.11% |
フィリピン | 5.306% | 1.75% |
ベトナム | 5.50% | 1.97% |
インドネシア | 6.643% | 2.34% |
参考サイト アジア・ボンド・オンライン
日本の10年国債の金利がほぼゼロですが、米国金利が2.2%と金利差、スプレットが2%を超えてきました。
米国の金利が上がって行くとドル買いなり円安ドル高になりそうな気がしますが、実際には日米にインフレの差があることも忘れてはいけません。
つまり、米国の方が日本より2%ほどインフレ率が高い。この2%差はこの20年の平均とほぼ同じです。
このくらいの金利差があると将来円高ドル安の可能性もあります。
もう一つ意外な現象が
タイの金利が米国より低い
タイの金利が2.3%、米国が2.34%とややタイの金利の方が低いという珍しい現象が起きています。
これはマーケットがタイの方が米国に比べて金利が低くなるだろうと判断している可能性があります。
個人的には米国債の金利がタイの国債の金利より高いのはどうなのかと判断に苦しみます。
ちょっとタイの債券価格が高すぎるのではないか・・と
タイも東アジアの国々と同じように低インフレ化が起こりつつのかもしれません。
アジアの債券金利は二極化
アジアの債券は日本を含めた東アジア圏の金利が相対的に低く(日本・台湾・香港・韓国・シンガポール)
その他の国の金利が上昇しつつあります。
特に中国・マレーシアが4%台、フィリピンは5%を突破しています。
これらの国は株式の利回りに比べて国債の金利が上回っている状態です。
特にフィリピンは金利の上昇が続いています(つまり国債価格が下落している)
フィリピンは株高が続いていますが要注意ですね。
ベトナムの金利が5%台
数年前までベトナムと言えば恒常的なインフレ国家でインフレ率が二桁、銀行金利も10%台(ベトナムドン建て)でしたが、インフレ率が低下して最新のデータでは国債利回りが5.5%まで低下しています。
このままではフィリピンの方が利回りで上回る可能性も十分あります。
タイの次にベトナムが本格的に安定して発展していく段階に入りつつあるか?
世界中で少しずつ金利が上がりつつある。
日本の金利が上昇しない中、世界の金利は少しずつ上がっています。
これは将来日本も同様に上がるのか、このまま金利差が広がり為替で調整されるのか(つまり円高になる)わかりません。
ただ個人的には日本円は現在少し過小評価されているのような気がします。
為替やマーケットは一方的なトレンドが続くとそれが永遠に続くような錯覚になりますが、後から振り返るとそれは間違いだったことはよくあることです。
現在も円安が当然のような雰囲気がありますが、もしかしたら遠くない将来にトレンドが大きく変わる可能性もあります。
円貯金など必要ない大きな機会損失だという発言が多いですが、こういう時だからこそ
あって良かった銀行貯金。
円高リスクに備えて資産の何割かは円建て資産を持っていることをオススメします。