
コロナショックの暴落で無敵と言われていたレイダリオ氏のファンドも大幅な損益が出た情報がありました。
その為
「オールシーズンポートフォリオ」は終わった・・・
と言うような間違った情報が出ているようです。
本当に全天候型ポートフォリオは終わったのでしょうか?
それではどうぞ
オールシーズンポートフォリオについて
レイダリオ氏が経済には大きく分けて四つのシーズンがあり、それぞれのシーズンに対応する商品へ投資をすることによってどんな経済状態になっても資産の毀損がないように分散投資をする運営方法です。
実際は大きく株式・長期債券・金の3つに分散する投資となっています。
私が出しているポートフォリオはレイダリオ氏の提唱するファンドを少しアレンジしています。
理由はレイダリオ氏の提唱するポートフォリオは商品の比率が高いために個人投資家が投資をしにくいと考えているからです。
参考記事
また去年の12月に米国で上昇したレイダリオ氏の全天候型ファンド型ETF(RPAR)The RPAR Risk Parity ETFの今年のリターンも比較します。
3つのポートフォリオの2020年のリターン
IVV | RPAR | cub | |
---|---|---|---|
1月 | 0.00% | 3.89% | 2.56% |
2月 | -8.46% | -1.18% | -0.57% |
3月 | -12.14% | -2.84% | -5.94% |
2020年リターン | -19.56% | -4.09% | -0.25% |
何と!cubのオールシーズンポートフォリオの圧勝!!
ガチホしていれば、この暴落でもほとんど資産を減らすことなく乗り越えることができました。
驚くのは-50%近く暴落しているエネルギー株ETFを5%ほど所有してこの成績なのです。
なぜほぼトントンなのか?
なぜ、これほどの暴落でもファンドのリターンがトントンなのか理由があります。
IVV | EDV | IAU | IXC | |
---|---|---|---|---|
割合 | 50% | 40% | 5% | 5% |
1月 | 0.00% | 10.32% | 4.62% | -9.44% |
2月 | -8.46% | 8.24% | -0.66% | -13.14% |
3月 | -12.14% | 8.03% | 0.00% | -30.35% |
2020年 | -19.56% | 28.99% | 3.93% | -45.22% |
40%ほど投資をしている米国長期債券ETF・EDVのリターンが+30%と株式の暴落以上に上昇しているからです。
金は物凄く上昇しているように感じますが実際はそれほどでもありません。
このように長期債券は株式とかなりの相関関係があると思います。
私は実際は10%ほどしか投資をしていなかったのですが、株式が暴落すると逆指数のように長期債券が急上昇しました。
素直にこのポートフォリオにして気絶しているのが一番でしたね。
注意点
暴落に強いポートフォリオですがいくつか注意点があります。
まず一つは
今回のコロナショックですが、過去の暴落で起きたような株安円高局面がほとんど起きていません。
株式は30%以上の暴落がおきましたがドル円相場が100円を割るような円高が起きていません。その為、米国長期債と言うドル建て資産でも円換算で十分なリターンを上げている点は注意してください。
その二 インフレに弱い
最大の弱点は長期債はインフレに弱い点です。
現在、世界が巨額の財政赤字を出して金融や実体経済を支えていますが、将来インフレ局面になる可能性は十分あります。
レイダリオ氏によると1970年代のインフレの時代にもオールシーズンポートフォリオは耐えることができたと言う話ですが、私がアレンジしたポートフォリオは長期債が40%の比率を占めているのでその点には注意が必要です。
- 円高になっていない
- 長期債の割合が40%と高い
この二つの点には注意してください。
シンプルに株式・長期債・金の3つでいいかも
ここで株式45%・長期債40%・金15%とエネルギー株を除いたリターンを出しておきます。
将来のインフレ対策として金の割合をやや多めの15%としています。
株45% 長期債40% 金15% | IVV | |
---|---|---|
1月 | 4.82% | 0.00% |
2月 | -0.26% | -8.46% |
3月 | -1.11% | -12.14% |
2020年 | 3.38% | -19.56% |
3月までのリターンがプラスとなっています。
株式と長期債券と金は別々に動くことが多く、今回の暴落局面でもその有効性がしっかりと証明されています。
インフレで長期債券のリターン低下が心配な人は金や株式の比率をやや高めるなどするのも一つの手だと思います。
まとめ
コロナショックでオールシーズンポートフォリオの有効性に疑問符が付くような情報がありましたが、改めて調べてみると今回のショックも十分有効となっています。
4月以降は相場も落ち着いているので更にリターンは上昇していることでしょう。
最近はネットで短期的な売買や相場に翻弄される人が多く、ちょっと損失が出ると大騒ぎしますが・・・
オールシーズンポートフォリオはコロナショックでも有効
今後もオールシーズンポートフォリオのリターンについては適時ブログで紹介していきます。
それでは。