
景気回復期待から徐々に米国債券利回りが上昇しています。
警戒ラインからは程遠いですが、そろそろ新しい投資先として米国インフレ連動債券への投資を検討しようかと考え中です。
今回はSBI証券から購入できるインフレ連動債券ETFの紹介と投資ポイントについてです。
それではどうぞ
景気回復期待から米国債券利回り上昇
3/9現在、米国のコロナ感染者数は順調に減り続けワクチン効果も出ているようです。
それに伴い米国債券利回りも上昇中
3/9現在の最新のデータでは
- 1年 0.086%
- 5年 0.842%
- 10年 1.57%
- 30年 2.29%
徐々に平常化へと向かっているようです。
これによりデュレーションの長い超長期債券である(EDV)Vanguard Extended Duration ETFの価格が大幅に下落を続けています。
(EDV )Vanguard Extended Duration ETF
コロナショックの時に場中価格は瞬間190ドルを超えることがありました。
最高値から-33%ほど下落していることになります。
株式並のボラティリティの高い商品です。
2020年前半は急上昇をしてきましたが年末からは下落が続いています。
そろそろ、分散投資の一つとしてインフレに強いと言われているインフレ連動債券も検討しようか考え中です。
インフレ連動債券とは
そもそも物価連動債券とは債券価格がインフレによって調整する債券のことです。
購入者のメリットとしては、インフレ時に価格が低下してしまう通常の債券に比べて価格がインフレ率によって調整される物価連動債券はインフレ時に強い債券と言われています。
発行元のメリットとしてはインフレリスクがある債券は通常そのインフレリスクを含めた利回りが債券価格になります。
(投資にはさまざまなリスクがあり、そのリスク(リスクプレミアム)を含めて価格形成が通常されます)
その為、通常の債券の利子はインフレ連動債券より高くなる傾向があります。
つまりインフレ連動債券は支払い利子が少なくて済むメリットが発行元にある。
投資家のデメリットはインフレ低下やデフレ時には価格が下がり不利になること。
またインフレ連動債券が本格的なインフレを経験していないため、本当にインフレ時に有利な商品か不明な点もあります。
インフレ連動債券は1990年代から本格的に発行されるようになりましたが、米国を含めた先進国は1970年代のような厳しいインフレ時代をその後経験していません。
投資家の中にはインフレ連動債券のことは
「放火魔が火災保険を売るようなもの」
と表現しています。
ただ、個人的には分散先の一部としてインフレ連動債券に投資をしてもいいかなと考えています。
インフレ連動債券ETF
運用口座であるSBI証券から購入可能なインフレ連動債券は
- TIP iシェアーズ米国物価連動債券ETF
- VTIP バンガード米国短期インフレ連動債券ETF
この2つです。
違いはデュレーションの差でTIPは平均7年ほどの中期債券、VTIPは2年ほどの短期再建を中心に投資をしています。
またSBIで購入はできないのですが、20年以上の長期インフレ連動債券へ投資をするLTPZ、PIMCO 15+ Year US TIPS Index Exchange-Traded Fundがあります。
3つのインフレ連動債券
ティッカー | 銘柄 | デュレーション | 利回り | 手数料 |
VTIP | バンガード 米国短期インフレ連動債 ETF | 2.5年 | 2.28% | 0.05% |
TIP | iシェアーズ 米国物価連動国債 ETF | 7.5年 | 1.74% | 0.19% |
LTPZ | PIMCO 15+ Year US TIPS Index Exchange-Traded Fund | 21.4年 | 0.54% | 0.20% |
インフレ連動債券の面白いところは通常の債券とは全く逆で短期債券の利回りが高くて長期になれば利回りが下がっていくことです。
これは推測ですが長期的にはインフレ率が上がっていくことをマーケットは予想しているからだと思います。
通常の債券と全く反対になるのが面白いですね。
過去のリターン
1→2→3と長期債券となっています。
過去のリターンではLTPZのリターンが高いですがここ2年ほどの上昇率で上げているとわかると思います。
圧倒的にリスクも高い商品となっています。その割に平均リターンは3.4%ほどなのでリスクの割にリターンはあまり良い商品とは言えませんでした。
これはインフレリスクが今までは小さかったとも言えるので今後は当然ですが不明です。
現状、長期インフレ連動債券ETFには購入できないので購入するとしたらVTIPとTIPの二つとなります。
今日明日すぐに購入することは考えていないので将来株式を売却するようなことがあれば分散先として購入も考えています。
インフレに強いとされるインフレ連動債券を紹介しました。
また債券についてはこの動画がおすすめです。
物価連動債券ETFの投資を考えている方におすすめの証券会社は
徐々に分散投資に戻していきたいと思っています。
それでは。