
株式・長期債券・金に分散した投資が本当に危機に強いのか検証している、三ヶ月に一度のオールシーズンズポートフォリオの結果報告です。
前回は7がつに行いましたから9月までのデーターとなります。
それではどうぞ
オールシーズンズポートフォリオのリターン
オールシーズンズポートフォリオはレイダリオ氏が提唱している、あらゆる経済の季節に対応しているポートフォリオと言われている投資です。
特に下落に強いポートフォリオとして有名で今年のコロナショックでも遺憾無く効果が発揮されました。
前回7月のリスクとリターンはこちらの記事
cub版オールシーズンズポートフォリオ
レイダリオ氏のポートフォリオと大幅に変更しています。
ETF | 概要 | オールシーズンズポートフォリオ | S&P500 |
IVV | 米国S&P500 | 50% | 100% |
EDV | 20年以上の米国割引き債券 | 45% | |
IAU | 金 | 5% |
中短期債と商品もなくしその分株式の割合を高くしています。
理由は商品のコストが高いこと、インフレリスクは金と株式がある程度カバーすればいいと考えているからです。
将来のインフレリスクを考える人は長期債の割合を減らしてインフレ連動債や金の割合を高くするのもいいと思います。
今年の1月〜9月の月別リターン
月 | オールシーズンズポートフォリオ | IVV | EDV | IAU |
---|---|---|---|---|
1 | 4.87% | 0.00% | 10.32% | 4.62% |
2 | -0.17% | -8.46% | 8.24% | -0.66% |
3 | -1.19% | -12.14% | 8.03% | 0.00% |
4 | 6.60% | 12.68% | 2.35% | 6.90% |
5 | 0.37% | 4.82% | -3.23% | 2.61% |
6 | 1.20% | 1.89% | 0.47% | 2.78% |
7 | 6.35% | 5.85% | 6.29% | 11.01% |
8 | -0.48% | 7.00% | -6.73% | -0.48% |
9 | -1.44% | -3.75% | 1.07% | -4.16% |
年間リターン | 16.85% | 5.53% | 28.62% | 24.07% |
S&Pが年初からのリターンが5.5%に対してオールシーズンズポートフォリオは16.8%と大変好調なリターンを出しています。
これは米国長期債券であるEDVと金のリターンが今年は共に25%ほどの高いリターンを出しているからです。
8月は株式が大変好調でしたが9月はやや低調でした。それと反対するように7月はEDVが不調、8月はややプラスとなっています。
金は7月までは絶好調でしたが夏以降はやや軟調となっています。
オールシーズンズポートフォリオの強み
オールシーズンズポートフォリオの強みは今年のコロナショックの2月と3月を見ていただければわかるように
下落の大変強いという特徴があります。
理由は株式と長期債券がほぼ反対のように動くので株式が下落をすると長期債券ETFであるEDVが上昇することによってトータルの下落を抑えられる特徴があります。
これはリーマンショック以降ずっとそのようになっています。
2008年からの年間のリターン
2008年から2020年9月までの年平均リターンは
- IVV 9.57%
- オールシーズンズポートフォリオ 11.30%
この10年絶好調だったS&P500を超えるリターンとなっています。
オールシーズンズポートフォリオのリスク
このように強固なポートフォリオですが弱点があります。
それは長期債券を40%持っているので、将来のインフレリスクに弱い可能性がです。
当のレイダリオ氏も
「現金はゴミだ」
と言っているぐらいなので、現在世界各国が行っている巨額な財政支出からインフレになる可能性も考えられます。
インフレリスクを考える人はEDVの割合を減らしてその分はIAUやインフレ連動債券ETFのTIPなどにするのも一つの方法だと思います。
ただし、現状日本も含めてインフレになるような現象は見られていません。
将来のインフレリスクも含めてこのポートフォリオのリターンがどうなるか今後も定点観測をしていきたいと思います。
次回は2021年1月
次回は次の三ヶ月後の月刊リターンになるので来年の1月ごろにブログの記事にするつもりです。
それでは!
コメント
コモディティファンドETFのDBCは、だいぶ下落してるけど、ポートフォリオに入れるのはどうなんですかねー?
by サイトウ 2020年10月26日 12:30