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ソーシャルレンティング投資は投資家としてのリテラシーが問われる良いリトマス紙になる。

[記事公開日]2017/04/01
[最終更新日]2018/04/09

ソーシャルレンティング投資は投資家としてのリテラシーが問われる良いリトマス紙になる。

高すぎるリターンに気前の良すぎるキャンペーンとどう考えてもオカシイだろうと思われていた「みんなのクレジット」が行政処分が行われてその実態が暴かれました。

外部記事より

私はみんなのクレジットはソーシャルレンティング会社だと思っていません。

あれはただの詐欺会社です。

論外です。

しかし、ソーシャルレンティングは個人投資家の立場から見て本当に投資価値があるのか?と言われれば私はかなり疑問を持っています。

ソーシャルレンティングにも良い会社はある・・などとネギを背負ったカモ丸出しの発言をする個人投資家が結構いるようですが、今回は一投資家の立場からソーシャルレンティングへの投資の問題点を冷静に上げてみたい。

ソーシャルレンティングとは何か?

ソーシャルレンティングにもいくつか種類があるのですが、今回は貸付型や出資型のソーシャルレンティングについて書きます。

貸付型ソーシャルレンティングはネットなどで不特定多数から集めたお金をファンド形式(匿名組合ファンド)にしてお金を必要とする人に貸し付ける。

事業モデルはシンプルですが、投資家の立場からソーシャルレンティングのリスクや問題点を幾つか上げてみたいと思います。

運用会社リスク

金融機関は通常、不特定多数から集めたお金は厳しいルールと法のもと安全に管理されています。

当然ですが、事業体が倒産しても一定のルールのもと預けたお金は保護をされます。

銀行・証券会社・保険会社・FXでさえ顧客のお金は信託保全をされ厳しく管理されています。

しかし、ソーシャルレンティングにはこのような法律やルールはありません。

あくまで企業の自主管理のみです。

実はこれだけで非常にリスクが高いのですが、なぜかこのことに触れるブログが多くはありません。

銀行などの大手金融機関でさえ従業員が顧客の金に手をつける事件が時々ありますが、なぜ設立して数年、従業員が数人のソーシャルレンティング会社に大切な資産は預けることに不安を感じないのか私は不思議でなりません。

ソーシャルレンティングと名が付けばソーシャルだから信用できるのでしょうか?

みんなのクレジットを見れば決してそんなことありませんよね。

おまけにソーシャルレンティング会社はほとんどが赤字です、財務体質も軟弱・ちょっとした経済ショックにも耐えられる保証などありません。

当然ですがソーシャルレンティング会社が倒産したらかなりの確率で預けたお金は戻ってきません。

出資先の運用リスクに運用機関の事業リスクも背負うという二重のリスクがあるのです、これを分散するには投資先を分散するだけでなく、事業体も複数分散しなくてはならないと言う面倒な管理をしなくてはなりません。

そもそも運用事業主の倒産リスクは個人投資家として取るに値しないリスクです。

そのようなリスクを負わしている時点で運用機関として失格です。

税制リスク

ソーシャルレンティングはこの事業主リスクの他、意外に大きいリスクが課税リスクです。

ソーシャルレンティングの利益は通常「雑所得」になるのですが、これがリターンを大きく引き下げる。

なぜなら、必ず確定申告をしなくてはいけないが、税制は累進課税のため最高税率は住民税は含めて55%。

それだけでなく、私のような貧乏人を苦しめている健康保険料も課税によって大きく跳ね上がるからです。

実は雑所得の大きな欠点は保険料がとても高くなること。

この課税リスクも指摘する人が少ないのも不思議です。

そのように考えると証券税制が如何に個人投資家にとって有利か理解できると思います。

課税は一律20%、いくら利益を出しても保険料は上がりません。それにNISA口座は利用すれば今年度は120万円までの投資ですがいくら利益を上げても非課税です。

私にとってこの2つだけでソーシャルレンティングへの投資は見送るのですが、更に大きな問題が匿名組合リスクです。

匿名組合ファンドリスクについて

この匿名組合のシステムは簡単に不特定多数からお金を集めて運用することが可能なのですが、問題点も大きいです。

一番大きな問題は出資者はあくまで出資をして配当と運用終了後に出資金を変換する権利があるだけでそれ以外の権利はないことです。

ですから、事業会社はどこに出資をしているのか?

そもそも約束通りに運用しているのか全くわかりません。

みんなのクレジットは約束の運用先とは違い赤字の事業に出資金を回していたが(これは通常詐欺に当たると思うが)

他のソーシャルレンティング会社がこのようなことをやっていないという保証は全くありません。

私はこの点に関してもかなりの疑問符が付きます。

それはリターンに対して運用の失敗、デフォルト率が低すぎる・・・というかほとんどない。

デフォルトがほとんどないことをソーシャルレンティングの良さの一つに上げる投資家がいますが、私は反対に不安です。

本当に個人投資家に5%〜10%のリターンを出しているということは貸付利率はもっと高いはず、15%以上は普通のはずです。

これほど高い金利は通常は中小企業向けの短期の貸付やサラ金のローンとほぼ同じです。

これほど高い貸付でデフォルトがほぼないというのはやはりどこか変だと疑うべきです。

ソーシャルレンティングは個人投資家が無理に投資する必要はない

リターン10%の事業に出資しても10に一つデフォルトすればリターンゼロ、リターン5%なら20に一つデフォルトすればリターンゼロ。そのように考えると、出資先を何十と分散しないとリスク分散にならないと思います。

おまけに運用事業リスクもあり一つの事業主に資産をすべて預けるのもリスクがあり複数の運用会社で運用しなくてはなりません。

そこまでして、デフォルト率、課税によるリターン低下を考えたら実際のリターンはどのくらいになるのでしょうか?

個人的にはインデックス投資をやっていますが、怪しい投資が嫌いなわけではありません。

嫌いなら海外で銀行口座を開いたりしませんからね。

それでも日本のソーシャルレンティングは今は投資はしないですね。

特に顧客の資産が少なくともFX会社並に安全に管理される。利益も雑所得ではなく株式の特定口座で運用可能になる。このくらいにまで制度が整ってからソーシャルレンティングに投資をしても遅くはないと思います

ソーシャルレンティングで儲けるには

投資以外に儲ける方法としてソーシャルレンティングのアフィリエイトがあります、単価はFX並に高いです。なぜそこまで高い単価を出して口座を開いてソーシャルレンティングの会社が儲かるのか私は不明ですが。

まぁ、ソーシャルレンティングのアフィリエイトは私はやらないですけどね。多分、自分の信用を切り売りする行為に過ぎないと思っているので。

金の恨みは本当に怖いですから。

これからも怪しいが魅力的に見える投資が次々と現れると思いますが、どんな場合でも

  • 常識的に考えて高すぎるリターン
  • 安すぎる商品やサービス
  • 還元率が高すぎるサービス

そういうものはいつか問題が出てきて続かないものです。

そして私が指摘しているような問題点はどうなのか?考えてから投資をすることをお勧めします・・・そもそも私はこの手の投資はお勧めしないですが。

現状、私が投資したいと思えるソーシャルレンティングはないです。

それでは

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